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白ワインでよく聞く「甘口」と「辛口」って何?

2018/05/22
 
この記事を書いている人 - WRITER -
40代のワイン好きサラリーマン。 ネット通販で各国のワインを購入し、収集するのが趣味。 長期休みにはフランス・イタリア・南米へ飛んでワインを楽しむことも!
白ワインの購入を試みた際など、その商品の説明欄やラベルに「甘口」や「辛口」と書いてあるのを見たことがあるはずだ。
まるでカレーのようだが、カレーのようにその口当たりや風味がこの言葉でイメージできるワイン初心者は少ないだろう。
白ワインでは当たり前の表現である、この甘口や辛口について解説していきたい。

違い① 「甘口」と「辛口」は、白ワインとロゼワインのみに使われる


画像引用:http://www.vini.jp/

そもそも、この「甘口」と「辛口」は、白ワインに使われる表現だ。
それに加えてロゼワインにも使われることがあるが、ワイン通がこの表現を使っている時には、主に白ワインについて語っていると捉えて間違いないだろう。

なぜ白ワインとロゼワインにしかこれらの表現が使われないのかについては後述するが、重要なのは、両者の違いだ。

ワインには、糖分が含まれている。
製造の仕方や発酵の時間等により残留する糖分量が異なるのだが、シンプルに説明すれば、より糖分が残りワイン全体の糖度が高いものが「甘口」と表現され、その甘口に該当しないものが「辛口」と表現されている。
ここから、甘口ワインには甘さがあるが、辛口ワインは決して辛味があるわけではないこともわかるだろう。

EUは、この甘口と辛口を厳密に定義している。
1リットルのワインの中に含まれる糖分が4g以下であれば、それは辛口であると表現される。
EUはさらに、この数字が4gを超え12g以下であれば「中辛口」、12gを超え45g以下であれば「中甘口」、それを超えるようであれば「甘口」と定義しているが、これは全ての白ワインに当てはまるものではない点には注意が必要だ。

違い② 赤ワインは基本的には「辛口」

ワインの甘口や辛口は、原料であるブドウの品種に左右されるものではない。
あくまでも製造の工程によるものであり、一般的には発酵時間が長ければ辛口となり、短ければ甘口となる。
発酵に時間をかければかけるほど糖度が減っていくためである。
このことから、辛口の方が甘口よりもアルコール度数が高くなることも容易に想像できるだろう。

赤ワインは、糖分が残っている状態で瓶に詰めることは基本的にはしない。
最後の最後まで発酵を行うことがほとんどである。

そのため、赤ワインは基本的には辛口となり、甘口の白ワインよりもアルコール度数が高くなることが多い。

もちろん例外はあるが、赤ワインが辛口か甘口かという問いに敢えて答えるとすれば、「辛口である」となるのが普通だ。
加えて、これが赤ワインで「甘口」や「辛口」という表現をしない理由でもある。

ちなみに…赤ワインは「○○ボディ」で味の違いを表す

赤ワインが辛口であるか、それとも甘口であるかという問いに「敢えて」答える必要があるのは、赤ワインにはこのような表現を通常しないからである。
これはすでに述べた通りだ。

その代わりに、赤ワインでは「ボディ」という言葉を使いその味わいや口当たりを表現することができる。
非常に濃厚でずっしりとした口当たりのものを「フルボディ」という言葉で表現し、さっぱりとしていて口当たりも軽く飲みやすいものは「ライトボディ」と表現できる。
その間に位置する赤ワインについては「ミディアムボディ」という言葉を使うことが可能だ。

この「ボディ」という表現に、明確な定義やルールはない。
非常に曖昧な表現でもあるため、あとは自分の舌で確かめながら、その違いを感じ取っていくしかないだろう。

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